レバレジーズ株式会社
IT・医療・福祉・ヘルスケアの領域において、人材サービスやDXなどの課題解決ソリューションを提供するレバレジーズ株式会社。安定性と成長性を担保する独自の経営戦略のもと、創業20周年を迎えた2025年には売上1,400億円超を達成しました。
そんな急成長中のメガベンチャーとして知られる同社は、AI・データ関連組織の「データ戦略室」「テクノロジー戦略室」を横断し、新たに「AI推進室」を設立。全社的なAI活用の本格的な推進に向けて、プロジェクトマネージャーとAIエンジニアを積極的に募集しています。
そこで今回は、テクノロジー戦略室兼AI推進室マネージャーの竹下さん(写真左)、データ戦略室兼AI推進室のブライソンさん(写真右)に、レバレジーズにおけるAI推進活動と目指すビジョン、レバレジーズでAIに取り組む面白さなどについて、詳しいお話を伺いました。
目次
―――まず最初に、自己紹介を兼ねて事業概要とお2人のご担当領域のご紹介をお願いします。
竹下さん
システム本部テクノロジー戦略室兼AI推進室の竹下と申します。テクノロジー戦略室はもともと特定のプロダクトやサービスを持たず、全社的な課題を担当しています。
私は室長として、テクノロジー戦略室配下のAIエンジニアチーム、SREチーム、研究開発チーム、データ分析基盤チーム、トータルクオリティコントロールチームなどのマネジメントをしています。このたび、マーケティング部のデータ戦略室と合同で、AI活用を推進するためのバーチャル組織「AI推進室」を立ち上げました。
ブライソンさん
マーケティング部データ戦略室兼AI推進室のブライソンと申します。全社戦略として、社内でもっとAIを推進するための統括部署が欲しいというオーダーが去年の夏くらいからあり、AI推進室として年明けくらいから本格始動しました。僕と竹下さんを含め計6人で、レバレジーズの中にある全事業・全社員を対象に生成AIを始めとするAI活用の推進を行なっています。
―――AI推進室の具体的なゴールはどういったものになるのでしょうか?
ブライソンさん
大きく3つあって、1つ目が「AIエージェントの活用を通じてAI人材を増やし、全職種で業務の一部をAIが担う状態にする」です。エンジニア以外も含めた社員全員がAIを使えるようにするということですね。2つ目が、「サービスに当たり前にAI機能が入っている状態にする」。社員だけでなく、お客様にもAIの機能を提供していくということです。3つ目が、「AI導入により業務効率と売上の劇的な向上を目指す」です。
竹下さん
ちなみに代表から言われている非公式ミッション(笑)は、「仕組みで会社を回せる状態を目指す」です。
ブライソンさん
要は、「AIを民主化したい」ということですね。当たり前に全員がAIを使って、当たり前に自分の業務の一部をAIが担っている状態を作りたい。それを究極形にしたのが「AIだけで回る状態」なのですが、流石にそんな世の中が来るとは思えないので(笑)、もう少し現実的に落とし込んだのが先ほどの3つになります。
―――評価はどのようになされるのですか?KPIのような数値があるのでしょうか。
ブライソンさん
いえ、数字として「◯◯を◯%にする」のような指標は現状ありません。Qごとに経営陣と成果報告を含めたディスカッションを行っていて、その場で「今後経営陣がやってほしいこと」「僕たちがやりたいこと」をすり合わせているので、それに対する行動ベースで評価されています。Q初に宣言したことが「どこまでできた/できなかった」というイメージですね。
―――チームの雰囲気やカルチャーについて教えてください。
竹下さん
積極的なチャレンジができていると思います。
ブライソンさん
とにかく自由ですよね。技術検証から始めて、「こうしたら良いんじゃないか」みたいな仮説をベースにまずは動いてみるというか。
竹下さん
新しい技術や情報がバンバン出てくる世界なので、それらをキャッチアップすることもAI推進室の重要な仕事です。そこから社内啓蒙に繋げていくために、まずは自分たちがどういうものか試してみる。そういう意味で、積極的なチャレンジというのは常に行っていますね。
―――お2人がお仕事をする上で、こだわりや大事にされていることはありますか?
ブライソンさん
「常に考え続けること」です。AIを民主化するために何をすべきか、自分たちで考えて議論して……ということをずっと繰り返しています。発足当初と今ではガラッとやり方を変えたりもしています。
具体的には、最初はとりあえず「生成AIを使ってやりたいこと」を全社で募集して、集まった依頼を僕たちの方で一つひとつプロジェクト化し捌いていくやり方で進めていたんですが、それだときりがないということにやっと最近気がつきまして(笑)。そこで、僕たちが関わらなくても皆が勝手にAIを使って、自分たちで企画も実装もできる状態を作ろう=「AIの民主化」というやり方に変えました。
AIの民主化を実現できる方法は、世の中的にもおそらくまだ答えが出ていません。いろんな記事や本も出ていたりはしますが、最適解という意味ではまだ存在していなくて。特に新しい情報のキャッチアップは、僕たちが常にやり続けないと他の皆には伝わらないので、これらの(情報をキャッチアップし考えて実践する)フローを一生やり続けないといけないという意識はありますね。
竹下さん
私は、「早くトライして失敗を繰り返す」ということです。新しい技術はどんどん出てきますし、その使い方もすぐにわかるわけではないので、まずやってみないことには何もわからないんですよね。なので、チャレンジをなるべく多くして、失敗して、そこから学びを得て成功に繋げていくということを大切にしています。
―――AI推進室が直近で取り組まれていることを、差し支えない範囲で教えてください。
竹下さん
1つは、全社向けにAI研修を展開しようとしています。使い方はもちろん、正しく使うためのセキュリティの概念なども含めた研修ですね。
もう1つ大きい動きは、LLMOpsの基盤作りです。いざ使おうとした際、特に製品に組み込みたい場合において、精度を担保したり、運用をきちんと行うことは簡単では無いんですよね。ちゃんとした答えを返すかどうか、答えの精度が時間経過で変わっていないか、新しいモデルに変わったときに問題が起きないかなどのチェックが必要で、全員が普通にできるものではないので、そういった部分をサポートするための社内向け基盤を作って提供しようとしています。あとは社内ChatGPTのようなものを提供したりなどですね。
―――リテラシーの向上から技術的なものまで、包括的に支援されているのですね。
ブライソンさん
僕たちがAIの民主化に舵を切った最も大きな理由が、「僕たちがやる意味がない」と感じたからなんです。実際にやることそのものは別に誰にでもできる内容で、わざわざ僕たちが代わりにやってあげることではない。じゃあその障壁となっているのは何なのかと考えたときに、「AIを使う環境と知識があるかどうか」だったんです。
ということで、その環境と知識をひたすら提供することができれば、民主化できる状態になるのではと考えました。先ほど竹下さんがお話したように、LLMOpsの基盤を作って自由に検証できる環境を整えたり、研修という形で「何が良くて何がダメなのか」「どういうことに使えるのか」をインプットすることができたら、それって民主化されている状態だよね……というのが、現状の僕たちが考えているアプローチです。
―――いよいよ募集についてのお話に移りたいと思います。まずは今回の採用ポジションについて教えてください。
ブライソンさん
大きく2つに分かれていて、エンジニア寄りのポジションを「AIエンジニア」、ビジネス寄りのポジションを「AI推進プロジェクトマネージャー」(以下、PM)と呼んでいます。
竹下さん
AIエンジニアは、完全にエンジニアリング領域を中心としたポジションです。しっかりとAIの最新技術をキャッチアップしながら実際に作って組み込むところを担当するので、エンジニアリング技術を持った方が必須要件になります。ただAI“推進”の枠組みではあるので、プロジェクトマネジメントに対する興味は何かしらあってほしいです。
ブライソンさん
PMの方は、エンジニアリング力はそこまで求めておらず、プロジェクト全体を見られる人がいいなと考えています。プラスで生成AIに対する興味や、推進していく気概があって欲しいですね。先ほどもお話したように一生キャッチアップが続く領域なので(笑)、興味や気概がないと難しいかなと。
「これをやったら民主化に繋がるのでは」という仮説のもと、自ら動かしていける人が来てくれるとすごく嬉しいです。推進対象は数千人規模でいて、やりたいことはいくらでもあるんですが、何をやったら1番効果的なのかはまだ最適解が出ていないので、僕たちと一緒に議論したり模索したりしてくれる人が欲しいと思っています。
他部署の方々とやり取りするのはPM、技術的な部分はエンジニアと分けているので、言語化力と技術力を両方兼ね備えている必要はありません。
竹下さん
両職種とも共通ですが、考えることが好きな人は合う気がするんですよね。何をどうすればより良くなるのか、ずっと考えていても疲れないような人が合うのかなと思います。
―――その他、活躍できそうな人材のイメージはありますか?
ブライソンさん
「技術が大好き」とかですかね。僕たちは「事業としてこうあるべき」とか「事業を伸ばすためにはこうすべき」のような考え方を、実はあまりしていないんです。本来は事業会社なのでそうあるべきなのかもしれないですが……どちらかというと、純粋に技術が好きで「この技術、便利だから絶対使った方がいいよ!」みたいな感覚の人たちが多いです。
―――御社と言えば「急成長中のメガベンチャー」というイメージなので、それはかなり意外です。
竹下さん
社内でもテクノロジー戦略室とデータ戦略室が特殊なのかもしれません。もちろん全く考えないわけではありませんが、事業ファーストならぬ“事業セカンド”くらいのイメージですね。長期目線で会社と個人がしっかりと良くなる方向を探ることを最優先に、短期的な事業成長は2番目以降の優先順位でやっています。
ブライソンさん
あくまで僕らは“第三者”なんですよね。事業部が自分で数字を伸ばせるための何かを提供する立場というか。僕個人はデータ系の部署は全てそうあるべきだと考えているんですが、僕たちが事業付の部署ではないというのが、まさにその立ち位置を表している気がします。そう考えると、自分たちが数値的な目標を持っていないのも納得できるなと。
第三者だからこそ、算出されたデータに対して淡々とデータを見て、事業や評価といったしがらみなくそのままを考察して伝えられると思うので、腐っても第三者でいるのが一番良いと思っています。
―――レバレジーズのAI・データ組織ならではの特徴、強みは何だと思われますか?「事業セカンド」もその1つかなとは思うのですが。
竹下さん
経営層も含めて、全社できちんと推進しようとしているところはすごく良いと思いますね。動きやすいし、やるべきことをちゃんとやってこれているので。
ブライソンさん
それこそ、採用面接をしていると「現職の制限が厳しすぎて自由にできない」というのは候補者の方からよく聞きますが、そういうのはうちは全くないですよね。それはかなりのアドバンテージだと思います。あとは、社内に友達がいっぱいできます(笑)。
竹下さん
もともと社内交流が盛んな上、AI推進室が全社横断的に関わる部署ということもあり、バックオフィスも含めたほとんどの事業部と関わりがありますね。
―――中でもAI推進室らしいエピソードはありますか?
竹下さん
ちょうど直近で面白いチャレンジがあります。AWS Summitの生成AIハッカソンにAI推進室の4人が出場したのですが、150チームの中で準優勝しました。
ブライソンさん
そもそもハッカソンが開催されることをエントリー締切の2日前に知りまして(笑)。急遽4人で集まって出場を決めて、エントリーの段階で要件がまとまっている必要があったので一気にまとめて締切前日に提出しました。
無事に出場が決まり予選まで3週間しかない中、まだAWSが公開してから1週間ほどの何も情報がない新しい技術を使って、バイブコーディングフル活用でなんとか作り切り、本選へと進んで準優勝するまでを、全員本業がある中でやり切ったという……社内的には「まだこするか」って感じかもしれないんですが、これは本当にすごいので自慢させてください(笑)。
―――すごい!スペシャルドラマが1本作れそうなエピソードです。
竹下さん
楽しかったですねえ、あれは。
ブライソンさん
今年一くらい楽しかったですね。予選が1日目で決勝は2日目だったんですが、宿泊したホテルでもメンバーの部屋に集まって資料作りしていたくらい、大変でしたが楽しいイベントでした。
本業とは全く関係ないにもかかわらず、業務工数の2割を割く許可もいただいて……もちろんそんなんじゃ終わらない量なんですが(笑)、それでもそのように会社としてもチャレンジを応援してもらえて、AWSからの開発支援金をオーバーした分も会社が出してくれました。
日々の鬼のようなキャッチアップが活きるところ、正解や参考情報もない中で何とか自分たちで試しながら作り上げていくところ、そういったチャレンジに会社がかなり協力的であるところなど、まさにAI推進室らしさを体現するエピソードだったなと思います。
―――新しい方を迎えて、どういうことを期待したいですか?
ブライソンさん
僕らに言われたことをやるだけの人にはなってほしくないですね。僕らも答えを知らないことをやっているので、ある程度自分の中に考えを持っていてもらえると有難いですし、それを自分で動かすための行動は期待したいです。指示待ち人間が来ちゃうと、僕たちも仕事を作らなきゃいけないので(笑)。
竹下さん
私も同じですね。私たちと一緒に考えてくれる、ないしは新しい発想を持ってきてくれると嬉しいです。
―――ありがとうございます。では最後に、応募を検討されている方にメッセージをお願いします。
ブライソンさん
僕はもともとデータアナリストとして採用されていて、張り切って入社したら何故かAI推進をすることになったんですが(笑)、今はそれがレバレジーズらしい気がするんです。思っていたのと違うことが、僕としても良い方向に作用したというか。
当時は何となくOKしたAI推進の依頼でしたが、それを受けていなければハッカソンなんて絶対に出ていなかった。そういう意味では、OKして本当に良かったなと思います。来年の自分たちが何をやっているか想像できないという楽しさがあるので、共感された方はぜひチャレンジしてみて欲しいです。
竹下さん
私ももともとAI専門のエンジニアだったわけではなく、「知識としては知っている」ぐらいからいつの間にか室長になっていたのですが(笑)、やっぱり新しい出会いや、人生における新しいチャレンジがかなり転がっている会社だと思います。AI関連で何か発見ができるかもしれないし、それ以外にも自分の可能性を広げられると思うので、興味があればぜひ面談にお越しください。
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